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稲刈りが終わり秋風に冷たさが感じられる頃、高橋杜氏は蔵入りします。着いたその日から桜が咲くまでの約半年間、杜氏と蔵人たちの酒造り一色の生活が始まります。
朝6時、澄み切った早朝の空気に神棚に拝礼する杜氏の拍手(かしわで)が響き渡ると、それが蔵の作業開始の合図です。朝食までの1時間、各々担当する部署で仕込みの準備や室仕事などをします。
朝食を挟んで8時から蒸しと仕込み。仕込みが終わって後片付けをしているとあっという間に昼食の時間になります。その後、しばしの休息ということで1時間ほど仮眠を取ります。
午後は翌日蒸す分の洗米から作業再開。夕方はまた各自担当する仕事の後片付けや翌日の準備をして、6時くらいから夕食。晩酌でほっとするひと時ですが、繁忙期には夕食後も仕事が待っています。
ほとんどの者は杜氏と同様、毎日蔵に泊り込みます。眠りにつくまでのわずかな時間を思い思いに過ごして、就寝。しかし室当番は数時間おきに起きて麹をみるためにおちおち寝ることもできません。そしてまた朝が巡ってきて、杜氏の拍手が鳴り響くのです。 |